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猫の肉球


猫と飼い主

「猫の肉球の正式名称」

猫の足裏のふわふわした部分を普段「肉球」と呼んでいますが、正式には「蹠球(しょきゅう)」という名称があります。この蹠球は前足と後足で呼び名が異なり、前足には「指球(しきゅう)」(指先)、「掌球(しょうきゅう)」(手のひら)、そして手首のあたりにある部分を「手根球(しゅこんきゅう)」と呼びます。

一方、後足には「趾球(しきゅう)」(指先)と「足底球(そくていきゅう)」(足のひら)という呼び名があります。これらの蹠球は猫の足裏に特有の感触を与え、愛らしい姿を見せてくれますね。


「肉球は脂肪で形成されているのでしょうか?」

肉球の表面は厚い角質層で覆われており、皮膚を守る役割があります。その内側は脂肪と弾性線維で構成されており、ふんわりとした柔らかさと弾力を持っています。


「肉球の役割」

猫の肉球は、重要な役割を果たしています。例えば、歩行時には地面からの摩擦を軽減し、安定した歩行を支援します。また、体温調節や感覚器官としての機能も持っています。


「忍び足をするため」

ネコ目の動物は「食肉目」として知られており、他の生物を捕らえて食べることで生計を立てています。

捕食行動は容易ではなく、獲物に察知されずに接近する必要があります。ここで肉球が重要な役割を果たします。

柔らかい肉球によって、足音が軽減され、静かに獲物に近づけるのです。


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「滑り止め」

肉球は滑りを防ぐだけでなく、滑り止めとしても機能します。 肉球には「エクリン腺」という汗腺があり、猫の体で唯一汗をかく場所でもあります。

高い場所や狭い場所を移動する猫にとって、汗で湿った肉球は滑り止めとして役立ちます。


「クッション」

肉球は脂肪と弾性繊維で構成され、衝撃を緩和する役割も果たしています。 高所からの飛び降りや俊敏な動きは、柔軟な体と同様に、肉球が最初の衝撃を吸収してくれるから可能となります。


猫の肉球の色は、毛の模様や色と関連

猫の肉球は、個体ごとに色合いが異なります。大まかには「ピンク」「黒」「ぶち」の3色に分かれ、それぞれの色には濃淡のバリエーションがあります。肉球の色は、毛の色と密接に関連しています。

毛色を決定する遺伝子は、基本的に「白」「黒」「茶(オレンジ)」の3色があります。例えば、茶トラの猫は白と茶の遺伝子を持ち、ハチワレ猫は白と黒の遺伝子を持っています。

これらの遺伝子の中で「黒」の遺伝子を持っている猫は、肉球の色が黒くなる傾向があります。ハチワレ猫の場合は、白の遺伝子が優勢であればピンク色の肉球ですが、黒の遺伝子が強く出ると、肉球はピンクと黒のぶち模様になります。


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「ピンク色の肉球が多く見られる理由は何でしょうか。」

猫の毛色に黒の遺伝子が入っていても、肉球がピンク色であることは珍しくありません。その理由は、猫の毛色はペンキを垂らしたときのように、背中側から色が広がっていく法則によるものです。この法則により、お腹側が白く残りやすくなり、肉球がピンク色に見えるのです。

ただし、シャムやヒマラヤンなどの一部の猫は足先に色が残る特徴を持っています。これは、体温が低いところに色が残りやすいという遺伝子の影響です。そのため、耳や鼻先、足先、しっぽの色が濃くなり、肉球も黒っぽい色になることがあります。


肉球のお手入れは猫の健康にとって重要」

室内で飼われている猫は、通常は肉球の乾燥があまり起こりませんが、時折チェックしておくと安心です。肉球が乾燥している場合は、肉球用の保湿クリームを塗ったり、炎症や傷がある場合は獣医師に相談することが重要です。

また、長毛種の猫は足裏の毛が長く伸びやすいため、フローリングなどで滑りやすくなることがあります。その場合は毛の伸びた部分をカットすることで、安全に歩行できるようにする必要があります。


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「まとめ」

猫の肉球は、その愛らしさだけでなく、彼らの日常行動にも重要な役割を果たしています。屋内飼いの猫でも、時には肉球に怪我をすることがあるので、足取りがおかしいと感じたり、肉球を違和感を持ってなめている場合は、よく観察してください。異変を感じたら、速やかに獣医に診てもらうことが大切です。猫の肉球は癒しの象徴でありながら、彼らの健康管理にも欠かせない要素なので、定期的なチェックが重要です。



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